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節分を英訳しようとした私が陥った蟻地獄(長文注意)

節分を英訳しようとした私が陥った蟻地獄(長文注意)

 私が最近ハマっているのは大好きなフィギュアスケートの羽生結弦君の演技動画をアメリカ英語・イギリス英語・カナダ英語の解説で見ることです。彼のスケートがいろんな英語で絶賛されているのを何度も聞いて悦に入っています。空前絶後の別次元、宇宙から来たスケートだ、とか聞くとうはあーってなります。英語でほめちぎるときは表現が大袈裟なので興奮してきます。他の誰でもない、己と戦う、これ以上極限の状況はない中で己に打ち勝つ男、だからオリンピックチャンピオンで世界王者でナショナルチャンピオンなんだと、技術と気持ちの強さ両方を兼ね備えた他の選手には手の届かない存在なんだと、聞くと何度聞いても嬉しくなります。やっぱりアメリカの解説が一番大袈裟かなあ。冷静さを失って、絶句した後に絶賛するところが最高です。後は演技後羽生君が英語でインタビューに答えるのを見て萌え転がっています。あのたどたどしいブロークンな英語がね・・。(←おまえがいうな)今度銀幕デビューもするらしい。ご存知でした?

 さて私の痛々しい話はこれくらいにして、終わってしまったけれど節分の話です。息子君に「節分て英語でなんていうの。」と聞かれました。私は「セツ↑ブン↓」です。と教えました。そして申し訳ないなあと思いましたが他に何と言って良いのかわかりませんでした。「スローイングビーンズフェスティバル」かなあとも思ったのですが、それって「豆まき」であって「節分」ではないしそもそもフェスティバルなのかという疑問も残ります。なのでちょっと調べてみたのですがもっとわからなくなり疑問が疑問を呼び「節分」という名の迷宮に閉じ込められ出口を見失ってしまいました。日本の伝統行事を他言語で説明するのって本当に難しいですね。ちなみにブライアンは日本の行事の中で圧倒的に「節分」が好きです。「豆」とか「鬼」とか「イワシの頭」とか出てくるところが呪術的ですごく異国を感じて胸キュンらしいです。

 ここで昔話を・・。ブライアン来日1年目、私たちは長野県に住んでいました。その年(長野のまじで凍死しそうな真冬、立春?それは長野には2月にはやってこないことを私は知りました。春?なにそれ漬物野菜?ってくらいに春が遠い真冬です)
 お友達になった日本人の先生方と(ブライアンは小学校のALTでした。)節分パーティーをすることになりました。9年ほど前のことです。初めて日本に来たアメリカ人に伝統文化を体験してもらおうと提案していただいたのです。ありがたいことです。その当時今よりもっと英語ができなかった私と、来日して間もなく、日本文化、日本語、日本人というものに対する理解、知識がまだまだ浅かった、狭いアパートのキッチンをカニ歩きのように横向きにいつも移動していたブライアンの「節分パーティーについてのコミュニケーション」はほとんど大事なことが何も伝わっていない、主旨とか目的とかコアな部分がぽっかり空いたまま、その日を迎えました。果たして先生たちは狭い狭い私たちのアパートにやってきました。皆で和やかに食事を済ませた後いよいよ豆まきをすることに。鬼のお面を渡されたブライアンは半信半疑ながら被ってみました。そして次の瞬間先生たちが
「デビル イズ アウト!」
と言って豆をブライアンに投げ始めました。えっ。おれデビル?これデビルなの?ときっとブライアンは思ったことでしょう。
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当時の懐かしすぎる写真が出てきました。鬼のお面の枚数がありすぎて皆が鬼になりもう訳がわからないことに!!
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そのうち疲れた鬼は寝てしまいました。小学校の先生は疲れているのです・・・!
この鬼のお面は美術の先生の自作でした。こわい。その年から毎年節分には豆まきをしていますがその年の節分が私は今でも思い出すと一番楽しかったです。その場の全員が鬼になり、お互いに「デビル イズ アウト!」と言って豆を投げつけあうという・・。ここにも鬼、あそこにも鬼!渡る世間は鬼ばかり!とその場にいた先生たちが思っていたかはわかりませんがブライアンも「?」マークが増えていくだけの夜をきっと存分に楽しんだことでしょう。
 今回ブログに「節分」の英訳について書いてみようと思うんだよね。と言ったらこの長野の一夜の出来事を目を細めて懐かしんでいましたから。そう、そして「鬼はデビルじゃないよね。」という話になったのでした。じゃあ一体英語で何というのか「サタン」なのか「ゴブリン」なのか。否、と首を横に振るブライアン。結局「鬼」は「ONI」だよね。と「KIMONO」とか「MISO」とかと同じだよとブライアンは言ってましたが。話しが全然進んで行かないわ。

 「節分」という大きなくくりを英語で説明するのを諦めた私はせめてこの決め台詞「鬼は外、福は内」だけでも英語にしてみようと試みました。そして足りない脳みそを駆使することは早々に諦め、秘義「グーグル検索」にてこのフレーズの英訳を探してみたところ

鬼は外、福は内

Get goblins out of the house! Invite happiness into the house!

と出てきました。
そしてこれを書き写した紙を教室の机の上に置いてブライアンの反応をうかがうことに・・。何事も実験です。そしてこれを読んだブライアンは「これなあに。」と真顔で聞いてきました。2日前に何度も何度も日本語で「鬼は外、福は内」と言いながら豆を投げまくっていた人がです。
だめだ。この訳・・・全く訳せていない。
と私は絶望しました。翻訳ってこれほど難しいものなのかと!
なのでブライアンだったら鬼は外福は内を英語でなんていうんですかと聞いてみました。

「Bad things out. Good things in.」
で良いんじゃない?と。
確かに!的を得ている。シンプルーー。字面をそのまま訳すだけじゃ意味が通じないんだねとしみじみ思いました。
一度訳せなくてより良いものを求めて彷徨っているとドツボにはまり抜け出せなくなることがあります。どこまで言っても求める表現に出会えない砂漠のような・・。もう何を書きたかったのかさっぱり分からなくなってしまいましたが十分長く書いたので今回はこの辺で・・。皆様どうぞ良い週末をお過ごしくださいませ。ブライアンと又来週も教室でお待ちしています!

 

 

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